10月26日市内小学校の先生が見学にいらっしゃいました

鳴門市内の小学校から2名の先生が、「障がい者にとって普段の生活で困ること」をインタビューにいらっしゃいました。

 ろう者8名、健聴者4名、通訳者2名で、お話しました。

 

ホームページ管理人の三井は東京に某研修で留守でしたが、Nさんが当日の内容をまとめてくださいました。

 

★サークル全員の気持ち

聴覚障がい者は肢体不自由者や盲者と違い、外見で健常者との違いが分かりにくい。

聞こえないことがなかなか伝わらないというジレンマがある。

 

★個人からでた意見

①病院の職員はマスクをしている。

マスクをしていると口の動きが分かりにくいので、外してほしい。

快く外してくれる人もいるが、外してくれない人もいる。

 

②クレジットカードを紛失した際、対応手段が電話のみだった。

電話での本人確認は聴覚障害者にとっては難しい。代理人にお願いしても了承されずに、結局郵便でのやりとりとなり非常に時間がかかってしまった。

 

③NTTドコモの窓口には、タブレットを用いた手話通訳サービスがあり、スムーズに手続きが可能だった。

全ての店舗で同じような対応をしてくれるようになってほしい。

 

④録画のテレビ番組は字幕がほぼほぼついているので、分かりやすい。

ただ、生放送には字幕がないものが多い。もしくは遅れて字幕がつく。

リアルタイムに理解することが難しい。

 

⑤警察での免許更新で、受付などは始めのうちは筆談に応じてくれていた。

しかし、途中から筆談の手がとまって話しだされた。そのため理解できずに困った。

 

⑥子どもが好きで近くの公園で遊んでいる子どもたちとふれあいたい。

しかし、聞こえない、声が出せない。

そのため変なおばさんが近づいてくると思われ、怖がられてしまって寂しい思いをした。

 

⑦会社でのミーティングは筆談がない。その場で理解できず、後に分かる形が多い。

とても辛い。

 

⑧ろう者同士で手話で会話をしていると、周辺にいる子どもが怪訝な視線を送ってくる。

そして子どもたちが親に伝え、大人も怪訝な視線を送ってくることがあり、辛い。

 

★先生たちの感想

普段の生活で、不便を感じながら生活していることを、初めて知った。

ろう者の皆様は、本当に見た目では健常者と違いが分からない。

なので、今まで気が付かなかった。

本当にもっと目に見えない苦労があることを、知りたいと思った。

子どもたちへ伝えるために、もっと深く知ることが大事だと思った。

 

------------------

★今回、司会を担当したNさんの感想

普段の生活もそうだが、災害発生時やまさかの事態のときに、近所とのかかわりが大事だと思う。

台風19号のときに、男子高校生が隣家の耳の聞こえなくなった老人を助けたかったが、彼に声が届かずに亡くなってしまったことをとても後悔している、というニュースを見たことを伝えた。

すると、参加者から東日本大震災の健常者とろう者の被害者数の違いをきいて、皆が驚いていた。

 

ほとんどの仲間は近所と関わりがあるといっていた。

しかし転居した先には町内会・回覧がないためかかわりのない人もいた。

そのため不安を感じている人もいた。

 

2時間弱ではろう者の生活や不便なことは、伝えきれないと感じました。

自分自身もまだまだ分かってないことが多くあると、改めて思いました。

 

先生たちには、教育者が障がいとは何か?の理解に取組み、

子どもたちへ本当のこと(実際に困っていることを)伝えてほしい。

そして子どもから家族へ伝えてほしいとお願いしました。